マレーシアのどの町を見てもペナンほど美味しい食べ物への情熱を注いでいる町はありません。ペナン人はみなグルメであり、しっかりと何処のチャー・クイティアオが美味しいのか、どこのママ(インド)屋台がジョージタウンで一番お得か、など自分の意見を持っています。
このバラエティに富んだ味の原因はペナンの植民地的歴史にあります。イギリス貿易の場としてのジョージタウンの過去が豊富な民族性を生み出し、インド、マレーシア、中国、タイ、としてアラブから来た人たちが交流し、互いの食を試し、また新たなものを生み出していたのです。さらに貿易が数え切れないほどバラエティに富んだ食材をもたらし、伝統的なレシピを改良するチャンスも作ったのです。
今日、美味しい食べ物の話が出ると必ずペナン人から出てくる場所があります。それはペナンの歴史的地域、ジョージタウンにあるペルシアラン・ガーニー、またはガーニー通りです。ジョージタウンの北の端にある1.5キロもあるこの遊歩道、ガーニー通りは環状交差点の隣にあるホーカーハウスが有名です。
ペナンの食の旅はここから始めるとよいでしょう。ここでは数十の屋台があり、大抵は一品だけを提供しています。いくつかの屋台は家族で営んでいるものもあり、その昔企業心に富んだ先祖が始め、現在はその2世や3世が受け継いでいます。テーブルと椅子があるフードコートの周りに屋台が設置されています。お楽しみは午後6時から7時の間に始まり、平日は午前3時、週末は朝方5時まで続きます。
少しゆっくり、アップスケールな食事を求めるときはゴーニー通りを進み遊歩道に面しているカフェやレストランを試してみるのもいいでしょう。でもこのゴーニー通りに足を運んだとき、どのペナン料理をまず試したらいいのでしょうか?ここでいくつかおすすめを紹介しましょう。
チャー・クイティアオ:このカラフルなヌードル料理は直訳すると「細切り餅炒め」。平らなライスヌードルが醤油、チリ、エビのペースト、ザルガイ、もやし、千切りされたチャイニーズチャイブ、卵、豚のラードクルトン、海老に浸され、豚の油で炒められます。
コレステロールと塩分が高く、聞くだけで心臓が止まりそうなこの食べ物にきっと心臓専門医はいい顔はしないでしょうが、作ってくれた人のことを思うと、ここのペナン人にはそんなことは関係ないようです。
この食べ物の原点はジョージタウンの日雇い労働者であり、彼らにとっては美味しくて安い、エネルギーの源になる食事だったようです。また、海の隣にあったことから海老やザルガイは手に入りやすい食材でもありました。その人気は現在のジョージタウンにも続いており、特大サイズの海老やその他の高級食材を使用した高級なチャー・クイティアオもあるようです。
ナシカンダール:この典型的なペナンのご飯料理は少なめのご飯とインドから影響を受けたスープ、グレービー、カレーなどのサイドディッシュを添えます。美味しくいただくコツは食べる前にご飯をスープに溺れさせる、「バンジール」(洪水の意味)を行うことです。
このナシカンダールの名前はその昔インドの屋台がご飯料理を道で売っていた時期、食器を籠に入れ、それをくびき(カンダール)からぶら下げたものが職人の方に乗っていたことからつけられました。以前はシンプルですがボリュームのある、ビーフとゆで卵とオクラのカレーなどが食べられていましたが、その後改善され選択肢もフライドチキン、魚卵、いか、脾臓カレーなどに増えました。
でも一番美味しいナシカンダールはやはりその昔歩き回っていたベンダーから直接受け継ぎ、長年に渡り同じレシピを提供している場所だったりするのです。
ペナンアッサムラクサ:これは熱い、すっぱい、辛いの三拍子が揃ったヌードル料理です!太いライスヌードルが魚のミンチ、たまねぎ、ターメリック、えびのペースト、チリ、レモングラスをタマリンド水で煮込んだスープに浸し、ベトナムのコリアンダーで仕上げます。
アッサムラクサには豚が入っていないため、ヘルシーなヌードルになります。ラクサは通常えびのペーストをサイドに添え、真の通は何も考えず味わいますが、あの臭いは慣れるのに時間がかかります。
この料理は順応性が高く、歩けば色々なアッサムラクサに出会います。マレースタイル、中華スタイル、タイスタイル(ココナッツミルクとライムを添えて)など。
いかがでしたか?ゴーニー通りを歩き回っても、他の料理を求めてジョージタウンの奥を探索してもグルメが追及し続けるペナンの多彩な料理にきっと出会えることでしょう。素敵な食事を!